CA試験に合格し、訓練も終えCAになれた後は、訓練バッチも外れ、一人前のCAとしてお客様へ接客します。

お客様から見ればOJTと呼ばれる実地訓練明けの最初のフライトに乗務するCA5.6年の経験があるCAも同じです。

その中で、機内で日本語はもちろん英語でも自信を持って接客することは非常に大切です。

外資系航空会社のCAを経て、現在はエアライン講師をしている私が機内で必要な英語のまとめをご紹介しましょう。

本記事の内容

CAが実際に接客で必要な英語まとめ【例文+はずかしい失敗談】
・機内で必要な英語(保安用語編+サービス用語編)

3分ほどおつきあいください。

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CAが実際に接客で必要な英語まとめ【例文+はずかしい失敗談】

機内英語って難しいの?

空港や飛行機で英語が飛び交っていたり、外国人CAから英語で話しかけられて緊張したり、言いたいことが伝えられなかったことなど苦い経験をした人も少なくないのではないでしょうか。

しかし安心してください。

機内での英語はフレーズがある程度決まっていたり、毎回の乗務で使う英語は限られているためしっかり毎回英語で対応していればすぐに英語が苦手なCAも英語に慣れて乗務することができるようになります。

また、各航空会社がCAのトレーニング中に英語での機内会話マニュアルを配布し練習させたり、会社スタンバイ業務と呼ばれる勤務日の会社スタンバイ業務中に、機内での英会話力向上のための勉強会を行う会社もあります。

TOEICよりも大切なもの

ほとんどの会社はCA採用要項にTOEICの点数を明記しています。

私の生徒さんもTOEICのスコアを少しでもあげようと一生懸命頑張っています。もちろんTOEICのスコアを上げることは英語力の証明となるのですがTOEICのスコアの割に英語を話すことに抵抗を感じている生徒が多いと日々感じています。

ますます訪日外国人も増え、今までの何倍も英語力を求められる環境です。

もっと言えば英語で接客できないようなCAは採用できないという状況になりつつあります。

私は実際CAとして乗務する中で英語が苦手でも自分から積極的に話すことが非常に大切だと感じました。

積極的に話さないとお客様の要望を汲み取ることは難しいでしょう。拙い英語でもいいのです。とにかく英語を話すことを怖がらない自分になることが一番大切です。

また、お客様の話す英語に誠心誠意耳を傾けましょう。もし理解できない場合はCould you say that again?と聞き返してしまっていいのです。一生懸命コミュニケーションを取ろうとする姿こそがお客様の心に響くと思います。

ありがちな失敗談

留学経験があり、英語にある程度自信を持っているCAも機内での接客英語には要注意です。GonnaWannaGotta など普段の日常会話で使ってしまいがちなフランクな表現は機内英語では絶対に避けるべきです。

また、英語に苦手意識を持っているCAにありがちな失敗談は簡単なリクエストでも聞き間違いをしてしまうことです。

CokeとCoffeeというようなものです。

日本人は恥ずかしがって発音をジャパリッシュにしてしまうCAも時々見受けられます。

最初英語の聞き取りに自信がない場合はドリンクカートのアイテムやミールカートの中身を見せながら発音したりリクエストを聞くことでミスを防ぐことができます。

機内サービス以外のことを質問され、質問された内容もわからずPlease wait a moment.とだけ言って他のCAに任せてしまうといったケースは困ったものです。

質問された内容について確認しないといけない場合は仕方ありませんが、質問されている内容すら把握できないようではCAとして失格です。

機内英語を中心に勉強しつつも英語全体のブラッシュアップは必要不可欠です。

機内の接客で英語を自由に操る方法

機内で必要な英語 保安用語編

前述したように、機内の英語はある程度決まったフレーズを使うことができ、交わされる会話にも限りがあることからある程度フレーズでインプットしておくことが有効です。

と言っても、さまざまなシーンがある機内のフレーズをがむしゃらに覚えるのは少し難しいのでサービス用語と保安用語に分けて覚えることをお勧めします。

搭乗してよく使う文言1

お客様のお荷物を座席の下にしっかりと収納していただく。
Excuse me, sir /ma’am, could you put your baggage under the seat in front of you?

搭乗してよく使う文言2

シートベルトを締めていただく。
Please fasten your seatbelt.

搭乗してよく使う文言3

Could you〜で〜いただけませんか。という言い回しは重宝します。

リクライニングをお戻しいただく
日よけを開けていただくテーブル/ ひじ掛けをお戻しいただく

Could you upright your seat back, please?
Could you open the window shade, please?
Could you return your seat table / hand rest.

機内で必要な英語 サービス用語編

接客業としてサービス用語もしっかりとおさえておくことが必要です。

国内線であればお飲み物の提供のみである場合がほとんどです。しっかりと英語でお飲み物の提供ができるようにマスターしましょう。

ドリンクサービス

1お飲み物を伺う。
What would you like to drink?

2選択肢をお伝えする。
We have orange juice, tea, coffee and milk.

3お渡しする。
Here is 〜. Here you are.

国際線であればお食事も提供します。

大型機であればCA一人あたりでも相当なお客様に接客します。スムーズな英語での接客を目指して頑張りましょう。

1.お食事のチョイスを伺う。
Would you like the beef of chcken?

2.お食事のトレーの回収を行う。
Have you finished your meal?

お飲み物やお食事の提供以外にも積極的に英語をアウトプットするようにしましょう。

例えば搭乗中の挨拶としてWelcome aboard. とお声がけしたり,降機の際もHave a nice day.などと一言伝えるだけでもぐっと航空会社の顔であるCAの印象もアップするでしょう。

絶対的に英語のアウトプットを増やす

とにかく英語のアウトプットを増やすことが機内英語を上達させる一番の近道です。

その方法として一緒に乗務する外国人クルーに積極的にコミュニケーションを図るということです。

日系航空会社にも外国人CAを接客的に採用しています。その方法で私は英語だけでなく中国語を身につけることができました。

テキストで勉強するのでは分からないいい回しや機内でのあらゆる状況についてどう表現したらいいのかをアイドルタイムと言われるCAの休憩時間に聞いてみたりステイ先で教えてもらったりしました。

その習慣を大切にすることでみるみるうちに活きた英語とさらには中国語を身につけることができました。

皆さんもこの方法を試されるといいと思います。継続すれば劇的に上達することができるでしょう。

まとめ|CAが接客で使う英語表現

  • 機内の接客英語はある程度フレーズ化されているため、重要な言い回しはしっかり使えるように何度も練習しましょう。
  • 砕けた表現などにならないよう丁寧に依頼する言い回しもマスターしましょう。
  • 機内の外国人CAに言い回しを教わってみたり、機内以外でも英語のアウトプットを大切にすることで英語を少しずつ自分のものにすることができます。

皆さんも機内でお客様に安心感を与えられるような英語で接客できるようになることを祈っております。