OJTの実情を知りたいあなたへ。

晴れてCA合格を果たし、2〜3ヶ月の地上での訓練を経て、合格できた者だけが進めるOJT訓練。地上での厳しい訓練を経ても、このOJTで合格することができなければCAになることはできません。

OJT訓練とはOn the Job Trainingの略で、実際のフライトで先輩に指導を受けながらの訓練のことを指します。

CAのOJTは過酷そのものであり、本当に厳しい日々の連続です。実際にOJTOJTインストラクターをも経験した私の経験をふまえて、今回はOJT訓練についてご紹介しましょう。

本記事の内容
  • CAへの道 OJTとは
  • OJTの辛すぎるポイント
  • OJTを完全攻略する方法
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    客室乗務員のOJT訓練がつらすぎる。。。+乗り越え方3つ

    OJTの実情

    OJTは1日目は本当に未知の世界すぎて頭が真っ白になるくらい緊張します。訓練生バッジを身につけてはいますが、業務内容は他の客室乗務員と同じです。

    地上でもたくさんの保安訓練や、サービス訓練を受けてきたものの、実際のお客様を目の当たりにしたり、対応するとなると本当に緊張します。

    地上訓練では勉強しなかった事例や、お客様からの質問にも対応しなければなりません。それに加えて、一日中、先輩にチェックされながら全ての行動を行わないといけないため、凄く疲れます。

    少しでも先輩から見て気になる点があればストップが入るため、常にヒヤヒヤしながらの乗務になります。航空会社によりますがこの様なOJTが、だいたい2週間から1ヶ月は続きます。

     OJTの辛すぎるポイント1

    フライト前に、フライト情報やサービス内容、手順を共有するブリーフィングが行われます。

    その際に新人に向けて様々な保安やサービスに関する知識確認が行われます。例えば、火災時の対応方法、緊急着水時の手順など質問範囲は無限大です。

    万が一、保安に関する質問に答えられなかった場合はフライトさせてもらえないこともあります。

    実際、この「ブリーフィング時の知識確認」でフライトできず、スタンバイ要員のCAを急遽稼働させたケースを、私は何回も目の当たりにしたことがあります。

    OJT時は特に厳しい口頭質問をされることが多く、私はフライト前日もどれだけ勉強しても不安で仕方ありませんでした。

    OJTの辛すぎるポイント2

    フライト後にも、デブリーフィングというフライトの振り返りが行われます。

    その際に、会社にもよるとは思いますが、自分のフライト中の至らなかった点についてOJT担当の先輩以外にもご指摘をいただきます。時には本当に厳しいお言葉をいただくこともあり、スティ先のホテルまでのタクシーやバスで、気まずい思いをしたことも数知れません。

    私は小型機と大型機の両方に乗務しましたが、個人的に小型機の方が少人数かつ訓練生の動きも把握しやすいため、厳しいと感じることが多くありました。

    最悪の場合、ステイ先のホテルに到着した後もしばらくロビーで個人的に、サービス手順について、お客様への対応についてなど先輩からたくさんのご指摘をいただき、ホテルの自室ではぐったりして動けないことも多々ありました。

    それでも次の日早朝からフライトは容赦無くあるため、ご指摘をいただいた点を整理したり、勉強したりと休む時間はありません。

     辛すぎるOJTを乗り越える方法

     

    OJT攻略方法その1

    OJT攻略方法の1つ目としては、OJTフライトに乗務する先輩方全員へのご挨拶の連絡をすることです。

    外資系ではあまりこういうことはしませんが、日系航空会社ではOJTに入らせていただく際のご挨拶メールは必須です。フライト当日も一番に出社しフライトに関する準備事項などを確認しておくと良いでしょう。

    最初に、「新人だけど礼儀正しくて一生懸命頑張っている」というイメージをつけることができれば、その後のOJTはぐっと楽になります。

    その他、先輩からご指摘をいただいた際も、ただただビビるのではなく、「もっと吸収したい。CAとしてのスキルを上げたい。」というマインドを持ち続けることが大切です。」

    その心持ちは必ず一緒にフライトする先輩方にも通じています。

     OJT攻略方法その2

    OJT攻略方法の2つ目としては、毎回のOJTでの目標をしっかり持って、取り組むということです。

    OJTできるフライト数は限られています。それ以降は基本的には1人の客室乗務員として、全てのことに対応していかなければなりません。

    基本中の基本の質問ができるのもOJTの時期だからです。

    OJTを終えた後に「今まで、何をしてきたの?」とお叱りを受ける様な質問をしなくて済む様に、OJTは全力で取り組むことが大切です。OJT中は失敗をカバーしてくださる先輩がいます。

    その期間に躊躇せずなんでも自分から行動し、吸収する様にしましょう。また、多くのCAはOJTノートを作成しており、サービス内容やアナウンスに関する事項などをまとめています。

    なんども同じ注意をされぬ様、1つひとつの知識を蓄積していきましょう。

     OJT攻略方法その3

    OJT攻略方法の3つ目としては、「自宅でのフライトのイメージトレーニング」を行うことです。

    OJTといっても1から手取り足取り、先輩に何をしたらいいのか教えてもらえるわけではありません。地上で訓練を受けた知識をしっかり活用しできるのかを、チェックするという目的でOJTは行われます。

    そのためまず会社に出社してから、何をするのか、ブリーフィングのために何を準備するのかに始まり、

    ボーディング時間までのフライト準備や、お客様へのサービス方法などフライトの一連の流れを、何も見ずに何度もイメージトレーニングを行います。

    こうすることで、最低限自分がしなければならないことを、把握した上でOJTに挑むことができます。また、先輩への質問の質を上げることにもつながるでしょう。

     まとめ|CAのOJT攻略法

    • OJTは地上訓練の知識を実際のお客様の前で実践する訓練です。訓練生バッジをつけていても、フライトの一連の流れを自分自身で把握しておくことが必須です。
    • OJTは限りある回数しかありません。その間により多くのことを吸収しようとする姿勢が大切です。OJTノートを作成するCAがほとんどです。
    • 先輩へのご挨拶はもちろん、グリーフィング時に質問される保安に関する知識確認の質問を徹底的に勉強したり、フライトのイメージトレーニングを行うことでOJTを乗り越えることができるでしょう。

     OJTに進まれる皆さんが無事OJTに合格しCAとなれることを祈っています。