読者の疑問
・CAの仕事はどれぐらいハードなの?
・過酷な肉体労働って本当?

確かにCAの仕事はハードで過酷。でも、身体に負荷のかからない仕事の仕方や睡眠マネージメントなど、労わるポイントを押さえておけば安心です!

CAの仕事は、ずばり肉体労働。そこに長時間フライト、深夜勤務、時差、不規則な生活リズムなども加わるため、かなり過酷なお仕事です。

これだけ聞くと、とてもキツイ印象となってしまいますが、ご安心ください。CA達はポイントを押さえて身体に負荷がかからないように労ったり、睡眠マネージメントを上手に行って、今日も元気に楽しく仕事をしていますよ。

今回は元日本航空CAが「ハードで過酷なCA仕事を笑顔で乗り切るヒント」をお話しします。

本記事の内容

キツイと言われるCAの仕事。何がそんなに過酷なの?
・CAと睡眠|どこでも寝れることがCAの資質な話

3分ほどで読めます。

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キツイと言われるCAの仕事。何がそんなに過酷なの?

華やかな外見とは裏腹に、CAさんは肉体労働です^^。

ずばり、肉体労働 or エクササイズ?

優雅に湖上を舞う白鳥。でも、その水面下はバタ足。常々、CAは白鳥のようだと思っているのですが、華麗に機内サービスを進めるCAのお仕事も、実は大変な肉体労働なのです。

長時間の立ち仕事、フライト中は機内を何往復もするため、運動量はとても多くなります。また、お客様の手荷物収納のお手伝い、重たいカートの出し入れや移動など、かなりの重労働。

そして、国際線のミールサービスでは、ミールトレイを出し入れするために、カートの前で「立って・しゃがんで」を連続で繰り返すわけですが、カートの半分から下の方になるにつれ、なかなかハードなエクササイズ!

ミールトレイの提供も、通路から離れた窓側のお客様のテーブルにお出しする場合などは、結構な腹筋と、握力が必要なんです。

でも、CAの表情は、いつも余裕があって優雅ですよね。それは、CAは身体に負荷のかからないようなポイントを押さえて作業を行っているからなのです。

CAは気が優しくて力持ち?

CAの仕事には、重いものを扱う作業が多くあります。

お客様によっては、10Kg近いお荷物を機内に持ち込まれることも。離陸前安全確認でスーツケースが幾つも入った頭上の収納ケースを、定位置まで押し上げてロックをかけるには、大変な負荷がかかります。

また、国際線のサービスカートは非常に重く、100Kgを超えるものも。CAは、乗務中にこのカートを何度も移動させなければなりません。

また、フルカートは重いだけでなく、奥行きが長くて不安定。狭いギャレー内で方向を変えるだけでも、腰にはかなりの負荷がかかります。

CAは腰痛などを起こさないように、身体を労うポイントを押さえて、これらの作業に対応しています。

・対象物に正対する
・腰や足に力を入れて、体勢を安定させる
・確認しながら、ゆっくり動かす
・無理な姿勢で作業をしない
・重さの負荷を均等にするため、両手で行う
・一人では難しいと判断したら、協力を依頼する

作業姿勢は、いつも基本に忠実に。そして無理をしないことです。機内ではお客様にだけでなく、自分の身体にも優しく、ですね!

どこででも寝れる人はCA体質

早朝出勤、深夜勤務、時差など、生活リズムの不規則さも、CAの仕事のキツイ面。CAは自分に合った調整方法で上手に自己管理をしていますが、最も重要なのは睡眠のマネージメント。

どんなにCAのお仕事が大好きでも、時差や不規則な生活リズムからくる不眠に悩まされて、辞めざるを得ない方もいらっしゃいます。
ですから、どこででも寝れる人は、ずばり、CA体質です。

きちんと睡眠がとれれば、体調も整い、気分も、笑顔も晴れやかに、最高の機内サービスが提供できますよね。

また、CAの最も重要な業務に保安がありますが、睡眠不足の思考では、突然の緊急事態の際に正確な判断、冷静な対応が出来なくなってしまいます。

保安要員の面からも、ハードなCAの仕事を乗り切るには、乗務前に十分な睡眠を確保しておくことが大切なんですよ。

それでは、CAの睡眠マネージメントのお話をしましょう。

睡眠を制する者、CA業を制する

結論は、どこでも寝れるくらいの太い神経の人じゃないとやっていきません^^。

CAはフライト中に寝ている

これは、怠慢なCAが仕事中に居眠りをしている話ではありませんので、悪しからず。

実は、国際線の飛行機にはCA用の仮眠室が設けられているタイプがあり、CAは長距離線や深夜便の乗務時には、簡易ベッドで、適宜、数十分から数時間の仮眠をとっています。

飛行機の騒音、しっくりこない温度設定や空調、突然鳴るCA間の呼び出しコールなど、理想的とはいえない睡眠環境でも熟睡できてしまうのが国際線CAの強さ。

これは私の実話ですが、この簡易ベッドに本来セットされているはずの毛布や枕が搭載ミスで用意されていなかったときのこと、お客様から読み終わった新聞紙を回収し毛布として使用。

なんと、全CA、新聞紙の毛布でも熟睡。CAたるもの、このタフさと臨機応変さが必要と改めて実感したエピソードでした。

さて、どこででも寝れなければ勤まらないCA、ステイ先ではどのように睡眠マネージメントをしているのでしょうか。

CAの睡眠マネージメント

CAの中にも時差の影響を受けやすい方は多く、それぞれに睡眠のマネージメントをして、時差対策や自己管理に努めています。

乗務便の到着が現地時間の夕方や夜の場合は、フライト終了後、ホテルにチェックインをして直ぐに寝れるのですが、時差調整でキツイのが、夜間発で徹夜乗務をし、現地時間の午前に到着する便。

疲れはMAXですが、そのまま夕方まで寝てしまうと、夜には熟睡できずに、次の日の乗務を迎えるという悲劇も。

そうならないために
・到着後、一睡もしないで出かける
・数十分だけ、横になる
・お昼までの1、2時間だけ寝る
・到着してから次の日の朝まで永遠に寝続ける
など、各々が自分のベストな方法で自己管理をしています。

さらに、CAは熟睡するために、いろいろな工夫もしているんですよ。

快眠のヒント

仕事前の睡眠の質は、その後の乗務にも影響します。CAは、快眠のためにいろいろな工夫をしています。

・就寝時間の4時間前からはカフェイン摂取を控える
・就寝前にはバスタブに浸り、体を温めて入眠しやすくする
・香りのよい入浴剤を入れて、気持ちをリラックスさせる
・ストレッチをして、身体の緊張を解く
・安眠系のアロマオイルをコットンに染み込ませて枕元に置く
・耳栓やアイマスクを使う
・気に入った肌触りのパジャマを着る
・就寝の少し前から、間接照明に切り替える
・心地よい音楽をかけ、副交感神経を優位にたたせる

私は、履き心地がよくて、圧迫感の少ないフリース素材の靴下にはとても助けられました。フライトの前日など、緊張してなかなか眠れない時には、足先を温めてあげると、心身がリラックスして、スムーズに入眠できますよ。

ハードで過酷な仕事をこなすCAが、いつも元気でハツラツとしていられるのは、工夫をしながら質の良い睡眠を確保しているからなんですね!

まとめ:CAのお仕事はキツイ肉体労働+時差や不規則な生活リズムで過酷なもの。

今回は、CAがハードな業務を乗り切るために実践している、負荷のかからない作業姿勢など、身体を労わるポイントをお伝えしました。

また、環境を問わず熟睡できることも、CAのお仕事を元気に長く続けていくコツ。
・時差対策
・快眠のヒント
などをご紹介しながら、睡眠マネージメントをお話ししました。

ハードで過酷な仕事をこなすCAが、キャビンで優雅に活き活きと見えるのは、お客様にだけでなく、自身の心身も大切にし、気を遣える優しさがあるからではないでしょうか。

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