コロナウイルスの流行から早2年。なかなか終息の兆し見えずに航空業界では厳しい状況が続いています。ANA客室乗務員がCAをやめない理由と、フライトが少ない今だからこそできる時間の使い方をご紹介します。

本記事の内容

・ANAのCAがコロナ禍でもやめない理由は3つある。
・フライトが少ない今だから出来る時間の使い方(副業でスキルアップ)

3分ほどお付き合いください。

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ANAのCAがコロナ禍でもやめない理由は3つある。

・理由①お客様との感動の出会いがあるから

コロナ禍のフライトで実際にCAが機内で出会ったお客様との心温まるエピソードをご紹介します。

パンデミックで世界中が混乱する中、外国の旅客機の受け入れを禁止する都市が増えていきました。この日は、翌日から就航中止が決まっていたとあるヨーロッパの都市から日本行きの最後の便でした。20代くらいの男性のお客様から一通のお手紙をいただきました。

「ヨーロッパでの留学の途中でしたが一時帰国することにしました。ロックダウンによる急な通行止めや、日本入国に必要な書類の手配などが大変で、やっとの思いで空港まで来ました。ロビーでANAの飛行機を見たらそれまで張り詰めていた緊張感が解け、安心して涙がでました。飛んでくれてありがとうございます。感染状況が落ち着いたら、その時は絶対にまたANAに乗って留学を再開させます。」

何度もお礼を伝えてくれたお客様に、CAたちも思わず涙目になって「必ずまた機内でお待ちしています!」と伝えました。

一見華やかに見えていたCAも、コロナ禍ではウイルス感染の危険と隣り合わせで仕事をしています。

そんな中、お客様が伝えてくださる感謝の言葉はCAにとって大きな励みになり「CAをしていて本当によかった!」と思わせてくれます。お客様との出会いは私たちにとって何にも変えられない温かい気持ちにさせてくれ、忘れられない経験になるのです。

・理由② 社員が一丸となることでモチベーションを維持しているから

ANAの良さ、ズバリそれは「チームワーク」

このチームワークの良さはCA間だけでなく世界中のグループ社員に共通しており、コロナ禍でも社員のモチベーションを支えています。外資系航空会社では多くのCAが解雇されてしまっていますが、国内航空会社は雇用を守ろうとしています。

ANAでもこの傾向は強く、フライトが減ったCAが、社内の人手が足りない部署に一時的に異動して業務を担うなど、社員全員で協力しています。このように臨機応変に対応してくれる会社に社員も感謝し、移動先の部署でもいきいきと仕事をしています。

どこの部署にいても航空会社にとって最も大切な「安全を守る」という思いは変わりません。だからこそ今は、会社にとって厳しい時期だけれどこの困難をみんなで乗り越えるぞ!という気持ちを持ち続けることができるのです。

・理由③ 公共交通機関としての使命感を持っているから

もともとCAの仕事はサービス要員よりも保安要員の役割が大きく、「緊急事態にはお客様の命を守る!」という強い使命感をもっています。そんなCAたちは公共交通機関としての責任感も強く、コロナウイルスの恐怖がある中でも飛行機を必要としている人のために、運航が止まることのないようにフライトをしています。

通院のために飛行機に乗るお年寄りや、テレワークではなくどうしても対面で仕事をしなくてはならないビジネスマンなど、電車やバスと同じように生活に飛行機を必要とするお客様がいる以上、たとえお客様が数人しかいない便でも航空会社は運航続けます。

保安要員であるCAも運航に欠かせない役割を担っており、そんな公共交通機関としての強い使命感がCAの仕事に対する原動力であり、
やりがいにもなっています。

フライトが少ない今だから出来ること

副業で新たなキャリアにチャレンジ

コロナウイルスの流行以降、会社に申請すればCAも副業が可能になりました。現在は多くのCAがフライトの傍ら、一般企業での事務や秘書、Webライターやオンライン日本語教師など、これまでとは異なる仕事にチャレンジしています。特に新卒でANAに入社したCAにとっては、はじめて他社の様子を知ることになり、新たな環境で働くことは通常では経験できない貴重な機会になります!

副業をすることで改めてANAの良い点に気が付くことができたり、視野が広がることでお客様との会話の話題が増やせたりと、結果的には本業であるCAの仕事に活かすことに繋がります。

CAは職場が変わってもテキパキと仕事をこなしたり、高いコミュニケーション力を発揮するので「やっぱりCAさんってごいね!」と副業先で褒めてもらうことも多いようです。

語学のスキルアップや習い事で自己啓発

コロナで大幅にフライトが減り時間に余裕ができた今、CAはそれぞれの自己啓発に取り組んでいます。英語や中国語の勉強をしてスキルアップに励んだり、運動不足にならないようジムでのトレーニングに通って、フライト数が戻ったときに備えて準備をしています。

その他には、コロナ禍で若者の間で流行したゴルフを始めたCAもいるなど、今を明るく乗り越えるために趣味を充実させています。

・家族との時間を増やす

以前は1か月の間にステイが多いと10泊ほどありましたが、コロナウイルスが流行してからはほとんど0~2泊になりました。

これによりCAは、家でゆっくり過ごす時間が増えました。旦那さんや子どもと一緒に過ごしたり、地方出身のCAも感染状況に応じて可能な限り、頻繁に実家に帰ることができています。

また、自宅にいる時間が増えたということは時差ボケや機内での重労働がなく、国内ステイ先でのコンビニご飯や海外での栄養が偏った食事をとることもありません。

則正しい生活が送れるようになったことと、大切な人といられる時間が増えたことで身心共に休息が得られ、今まで身体の不調を抱えていたCAも体調を整えることができています。

まとめ|ANA客室乗務員がコロナ禍でもやめない理由

コロナ禍でもCAをやめない理由は大きく3つあります。

理由①お客様との感動の出会いがあるから

理由②社員が一丸となることでモチベーションを維持しているから

理由③公共交通機関としての使命感を持っているから

〇フライトが少ない今だから出来る経験もあります。

・副業で新たなキャリアにチャレンジ

・語学のスキルアップや習い事で自己啓発

・家族との時間を増やす

コロナウイルスによって受けた影響は必ずしも悪いことばかりではありません。たしかに、本来の客室乗務員としての生活とは今は少し状況が異なりますが、いつか必ずパンデミックは終息し、お客様は機内に戻ってきてくださいます。

それまでの間CAたちは、新たな経験を積んでスキルを磨いたり、体調を整える時間に充てています。

これまで忙しくフライトが出来ていたことに改めて感謝をしながら、また世界中を行き来する日を心待ちにして、今できることに前向きに取り組んでいます!