「やっと憧れのCAになれた!」という喜びの一方で、「こんな仕事だとは思っていなかった・・・」という、理想と現実のギャップに苦しむCAたち。

今回は、CAが仕事を辞めたくなる理由と、実際の離職率、また、なるべくCAという仕事を続けていくためのポイントについてお話しします。

本記事の内容

CAが辞めたいと思うとき ワースト5
CAの気になるリアルな離職率。
離職率は高い。でもCAを続けたいのは「やりがい」

これを読んでいただければ、CAという仕事の「理想と現実のギャップ」が少しでも埋まる・・・かもしれません。

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CAの離職率|辞めたいと思うとき ワースト5

1.人間関係が辛くて辞めたい

運悪く、自分と合わない人と仕事をする機会が続くと「CAを辞めたい」と思います。

CAは一人ずつスケジュールが違い、毎回別の人との組み合わせでグループを作って、フライトをしています。

仕事の数時間前に行われる打ち合わせの際に、初めて出会った人と仕事をするわけですから、とても気を使います。CAはとてもプライドの高い人が多いんです。

さらに、CAは入社年度による上下関係が厳しい、女社会。先輩CAの意向に沿って、自分の仕事のやり方を、柔軟に変化させていく必要があります。

そんな人間関係の厳しい世界ですので、メンタルに不調をきたしてしまうCAも多くいます。優しい人も多いのですが、中には自分と合わないと感じる人もいるのが現状です。

2.仕事がハードで辞めたい

仕事がハードで「辞めたい!」と思うこともあります。

CAをしていて、ハードだと感じたことをいくつかピックアップしてみます。

  • 離着陸時の腰への負担
  • お客様の手荷物収納のお手伝い
  • サービス用の重いカート
  • 時間が不規則
  • 気圧差
  • ずっと笑顔でいること

国内線であれば、最大で1日当たり6便に乗務することもあるCA。時間は不規則、気圧差や無理な体制での荷物の取り扱い、数回にわたる着陸による腰への衝撃など、体にかかる負担は半端なものではありません。

国際線に乗務すれば、深夜便への乗務や、時差の問題もあります。

どんなに仕事がきつくても、ニコニコと愛想よく振舞っているCAたち。その笑顔の裏側では、一生懸命に仕事のハードさと闘っています。 

3.家に帰れなくて辞めたい

一度家を出ると最大で4日ほど、自宅に帰れないこともしばしば。

そんな時「家に帰りたい!こんな仕事、辞めたい!」と思うことも。そんなCAの「家に帰れないって辛いなぁと思う時あるある」をご紹介します。

  • お休みの日に、自炊しようと思って買った食材を使い切れず、無駄にする
  • 宅配のタイミングが合わず、なかなか受け取れない
  • 食べ物を冷蔵庫に入れ忘れて、腐らせる
  • 植物の水やりができず、枯らしてしまう
  • 見たい番組の録画予約を忘れる
  • 身内の怪我や不幸の時、すぐには帰れない

最初の5つは笑い話ですみますが、最後の「身内の怪我や不幸の時」は、本当に辛いですよね。日本にいればまだしも、国際線に乗務中だったら、簡単には帰れません。 

4.希望する日に休みが取れないことがあって辞めたい

本当に大事な予定があって出した有給休暇が取れなかった時、「CAなんて辞めてやる!」と思ってしまいます。CAには、もちろん有給休暇がありますが、公共交通機関の一端でもあるため、会社に「時季変更権」があります。

有給休暇を申請するCAが特定の日に集中すると、その日の乗務に必要な人数が確保できず、業務に支障が出るので、有給休暇が却下されることもあるのです。

有給休暇が取れなかったことで、残念なことになってしまった例をご紹介しましょう。

  • 友達の結婚式に出られなかった
  • 父親の法事に出られなかった
  • 旅行に行く予定がキャンセルになった
  • 楽しみにしていたコンサートに行けなかった

会社も色々と工夫して、CAの希望する日にお休みが取れるようにしているのですが、やはり取りにくい時期もあります。

5.給料が安くて辞めたい

思っていたよりお金がたまらず「割に合わない!辞めたい!」と思っているCAもいます。

「CAは高給取り」と思っていませんか?一昔前のCAたちは、高待遇で、お給料も高かったようですが、現在はそうではありません。近年、LCCも増え、航空会社同士の競争も激化傾向にあるため、人件費もギリギリまで抑えられています。

CAは、基本給とは別に、様々な手当がつきます。

ただ、必然的に外食が多かったり、仕事に必要なものを揃えたりするので、出費も多くなります。怪我などをして、乗務できなかった場合は、額面も大きく下がります。

いつ揺れて怪我をするのかわからない、非常事態が起こるかもしれない(その場合は生きて帰れないかもしれない)という仕事のハードさも考えると、「もう少しお給料が良くてもいいのに・・・」と思ってしまいます(^^;)

CAの気になるリアルな離職率

辞めたくなるタイミングについて書いてきましたが、実際に辞めてしまうCAは、どの年代の人が多いのでしょうか。 

新人CAの離職率

辞める人が一番多いのは、CAになって3年未満の人たちです。彼女たちの離職率が高い理由は次の通りです。

  • 理想と現実のギャップ(華やかな仕事だと思っていたのに、全く違った!)
  • お給料が安すぎる(その割に仕事がハード)
  • 人間関係が厳しい(先輩の言うことが絶対という、女社会)

CAという仕事に憧れを持って入社した人の多くが、入社早々に厳しい現実を知ることになります。

私の同期入社の仲間は19名で入社しましたが、3年の間に5人も辞めてしまいました。 

中間層の若手CAの離職率

新人CAの次に離職率が高いのは、3年を過ぎた若手CAです。仕事もバリバリこなし、大きなトラブルも色々と乗り越えてきた、一番大活躍なCAたちです。

そんな若手CAが辞める大きな理由は、以下の通りです。

  • 結婚
  • 仕事に飽きてしまった
  • 期待が大きく、仕事が増え、負担が大きい
  • 精神的に病んでしまった

「いつかは辞めたい」と思っているCAは、結婚を機に辞める人が非常に多いです。最近は、産休や育休を取得するCAも増えましたが、産休や育休を申請する CAが多い世代でもあります。

新人CAを指導でき、自分の仕事もしっかりできて、先輩ともうまくやっていく術を身につけた、なんでもできるスーパーCAたち。使い勝手がいいのは言うまでもありませんが、その分、負担が大きいのでしょう。

仕事も、基本的には同じことの繰り返しなので、マンネリ化してしまうということもあるようです。

 ベテランのCAの離職率

一機の責任者資格などを持つ、ベテランのCAの離職率は、それほど高くありません。自分のやり方も確立しており、若手を使う立場ですので、心労はありますが、それをうまくコントロールできる力があります。

それでも離職する主な理由は

・新しいことにチャレンジしたい

・腰痛などでフライトができなくなった

といったところでしょうか。

離職率は高いよ。。でもやっぱりCAをやっていたい!

CAのやりがい

離職率も高く、ハードなCAという仕事ですが、なるべくなら長く続けたいですよね?CAはそれぞれにやりがいを持って、仕事に望んでいます。

・お客様のニーズに応えられる

・いろんなところへ行ける

・責任のある仕事ができる

一つずつ見ていきましょう。

お客様のニーズに応えられる

CAは、お客様のニーズに応える仕事でもあります。

日本ならではの「おもてなし」は、相手のニーズを察して、行動することが大切ですが、CAもまさに同じ。だからと言って、CAは「心が読める」わけではないので、うまく汲み取れないこともあります。

ただ、うまくニーズをキャッチでき、その時の最善の方法を提供できた時、とてもやりがいを感じます。どんな時でも、お客様からいただく「ありがとう」は、本当に嬉しいです。

いろんなところに行ける

仕事ではありますが、いろんなところに行けるのも、この仕事のやりがいの一つです。宿泊先の観光地に行ったり、名物を食べたりすることで見聞を広げることができます。

海外に行けば、お買い物も楽しめます。「仕事をしながら、旅行気分も少しだけ味わえる」まさにCAの醍醐味です。

責任のある仕事ができる

CAとして独り立ちしたら、一人前として見なされます。

まだまだ、現場で学ぶことは多いですが、安全に関わること、お客様への最初のアプローチなど、任される仕事には責任を伴います。

お客様には「新人だから」というのは通用しません。一人のプロのCAとして活躍できる、そんな環境にもやりがいを感じるのではないでしょうか。

CAとして長く働くために

・精神的に強くなる

新人のあいだは、とにかくいろんな「指導」を受けます。理不尽に思うこともあるかもしれません。CAにはある程度「受け流す」力が必要です。

何か言われるたびに心を痛めていたら、キリがありません。精神的に強くなることが、CAを長く続ける秘訣です!

・体力をつける

CAは本当に体力勝負です。CAになって、風邪をひきやすくなったり、腰痛持ちになったりする人が大勢います。今のうちから少しでも体力をつけ、筋力アップを目指しましょう!

離職できないCA、辞めることを思い留まる理由

手に職がない

CAという仕事を辞めてしまうと、CAは案外、他にできることがありません・・・

  • 普段パソコンを使わないので、パソコンが使えない
  • 英語は、できる人とできない人がいる(私はできない方・・・)
  • マナーは、ちゃんと習ったわけではない
  • 電話応対、名刺交換・・・やったことありません。

CAをしながら他の仕事を模索してみるも、できないことが多すぎて、あえなく撃沈・・・(^^;)

同期や仲間の励まし

CAをやめたくなった時、話を聞いてくれる同期や先輩・後輩の存在はとても大きいものです。

愚痴を聞いてもらっているうちに、「みんなおんなじことで悩んでいるんだ・・・」と、気が楽になったり、的確なアドバイスや励ましをもらったり。

たくさんいるCAの中には、自分と気の合う人や、考え方に共感できる人、尊敬できる人など、多くの「仲間」に出会えます。

落ち込んでは、励まされ・・・を繰り返しているうちに、CAを辞めるタイミングを逃していきます(^^;)

結局CAは恵まれている

CAの仕事はしんどいし、いろんなストレスも多いけれど、結局行き着くところは「CAは恵まれた仕事だ」ということ。 

ステイ先では自由な時間も多く、美味しいものも食べられるし、ショッピングも楽しめます。飛行機が目的地に到着したら業務終了なので、残業もない。

気の合わないメンバーと一緒に仕事をする時も、そのフライトが終わってしまえば「はい、さようなら」です。

 辛いこと、しんどいことがあって、「CAを辞めよう!」と思っていても、最終的には「他に、こんないい仕事ってないかも。」という考えに至ります。(^^)

まとめ|CAを離職する前に考えるべきこと

CAは「やりがい」があるからがんばれる

CAという人気の職業ではありますが、CAを辞めたくなる理由ワースト5、いかがでしたか?

  1. 人間関係
  2. 仕事がハード
  3. 家に帰れない
  4. 希望する日に休みが取れないことがある
  5. 給料が安い

これだけ聞くと、CAという職業が少し不安に感じられるかもしれません。でも大丈夫です。  CAはそれにも勝る「やりがい」のある仕事です!CAのやりがいは

・お客様のニーズに応えられる

・いろんなところへ行ける

・責任のある仕事ができる

などでしたね。実際にCAとして働いていただければ、もっとたくさんの「やりがい」を感じていただけることでしょう。

CAを辞めないために自分を鍛える

CAを続けるためには、精神面と体力面、両方鍛えておくことが大切です。辞めたい理由でもわかるように、CAは精神的にも肉体的にも、かなりの負担がかかる仕事です。

  • 上下関係の厳しさ
  • 女性だらけの職場
  • 上空という、特殊な職場環境
  • 不規則な生活

どんな仕事でも、いろいろな悩みはありますし、「辞めたい!」と思うことはあると思います。CAという仕事だけが特別なわけではありませんが、特殊な環境であることには違いありません。

精神面と体力面を鍛えることは、CAとして働く上で役立つだけではなく、社会で働くすべての人にオススメできます。

・苦手な人とうまくやっていく術を学ぶ

・メンタルケアについて学ぶ

・すぐに諦めない、何事も前向きに取り組む

・スポーツをする

など、できることにチャレンジしてみてください!きっと、CAになった時に役に立つでしょう。

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