今回はこのような疑問にお答えします。
実は、意外にもANAでは入社後から約1年程度でビジネスクラス担当CAになれるのです。新卒でANAに入社しビジネスクラス担当として乗務していた経験から、ビジネスクラス担当までキャリアパスや実際の訓練内容、仕事のやりがいや誰にも聞けないCAのお給料事情を、惜しみなく全てお伝えいたします!
・ANAの客室乗務員がビジネスクラスを担当するまでの道のり
・ANA ビジネスクラスCAの仕事内容は?実際のお給料はいくら?
3分ほどお付き合いくださいm(._.)m
ANAの客室乗務員がビジネスクラスを担当するまでのつら~い道のり
結論から言うと、たった1年でなれます。ただし、この1年が非常に過酷で濃密( ´▽`)
ビジネスクラス担当までの一般的なキャリアパス
ANAでは、デビューから約1年程度でビジネスクラス担当になることができます。1年というと、意外とあっという間だなと思われるでしょうか。実際は、この1年が非常に過酷で濃密なのです。
新入社員訓練修了後からビジネスクラス担当CAになるまでの流れは以下です。
①国際線エコノミークラス・国内線(デビュー後〜約6ヶ月)
②国内線プレミアムクラス(約6ヶ月〜)
③国際線ビジネスクラス(約1年〜)
入社後の最初の関門である新入社員訓練を無事修了したのち、国際線エコノミークラス及び国内線担当のCAとしてデビューします。デビュー後は、日々のフライトを通じてサービスの習熟を積み重ねていきます。
また、同時に様々な機種資格の取得訓練もあるため、フライトをしながら機種資格取得に向けて勉強と訓練をこなしていきます。
デビューから半年後を目安に国内線のプレミアムクラスの教育を受け、そこから更に半年後に、国際線ビジネスクラスの訓練が待ち受けています。
2週間程度の国際線ビジネスクラスの訓練を経て、OJTのような先生付きフライトをパスすると、晴れてビジネスクラス担当CAになることができます。このように怒涛のつら〜い1年を乗り越えて、ビジネスクラス担当のCAとなります。
機内食の勉強とテストに四苦八苦!
覚悟が必要ですね、新人CAの訓練以上に厳しいです♪
ANAの新入社員訓練が非常に厳しいことは有名ですが、意外にもビジネスクラスの訓練も同じくらい厳しく難しいです。新入社員訓練の時よりも、このビジネスクラス訓練の方が苦労した、というCAの声も多々聞くほどです。
何にそんなに苦労するかというと、訓練前に覚えなければならない知識量の膨大さと、訓練中の実習テスト多さという2つです。
ビジネスクラスの訓練では、訓練前の予習量が非常に多く、基本的なサービスや機内食のメニュー、お酒類に関する知識は、予習で全て暗記する必要があります。日々のフライトの合間を縫って予習をしなければならないため、訓練前のCAはステイ先でも出歩かず勉強に励みます。
予習で知識を叩き込んだら、実際の訓練では一連のサービスを提供する実習をします。訓練中のテストでは、エコノミークラスにはないカクテルを作るテストや、一連の機内食のサービスを提供するテストなど、数々のテストに合格しなければなりません。
テストに不合格の場合は再テストとなり、日々の訓練後に居残りでテスト合格のための練習をし、合格するまでテストを受けなければなりません。この厳しさは、新入社員訓練さながらです。
助け合いの精神で厳しい訓練を乗り越えた先には・・・
ビジネスクラス訓練が非常に厳しいことはおわかりいただけたかと思いますが、実際CAはどのように訓練を乗り越えているのでしょうか。それは、同期CAとの助け合いです。
前述の通り、ビジネスクラス訓練は非常に厳しく、知識のインプットとテストの繰り返しです。少し前に訓練を受けた同期のCAと情報交換をしあったり、同じクラスで訓練を受けているメンバーと一緒に勉強したり、支え合うことで厳しい訓練を乗り越えていきます。
同じクラスで訓練を受けるメンバーには、入社時の同期だけでなく育休から復帰した先輩CAもいるので、訓練を通じて先輩後輩を超えて仲良くなり、みんなで合格しよう!という団結力が生まれ、厳しい訓練を乗り越えることができます。
実際に一緒に訓練を受けたメンバーとフライトが一緒になると、ステイ先で一緒に外出したり、プライベートでも会ったりするほどの仲になることが多いです。
ANA ビジネスクラスCAの仕事内容は?実際お給料はいくら?
ひと味違うビジネスクラスのサービス
晴れてビジネスクラスCAとして乗務する際に、どんな仕事をしているのでしょうか。離陸→サービス(路線によって回数は異なります)→着陸というおおまかな流れはエコノミークラスと同様ですが、サービスの内容が異なります。
機内食のサービスでは、温かいおしぼりを渡し、アミューズをはじめとするコース料理を順番にサーブしながら、お料理に合わせて様々なお飲み物を提供します。コース料理の最後には、デザートワゴンにデザートをのせてホットドリンクを提供し、長いサービスが終了します。
また、ANAのビジネスクラスでは、一食目の提供終了後から好きなタイミングで頼めるカレーやラーメンなどの軽食を用意しています。1食目提供後にほっと息つく間もなく、軽食のオーダーが来たら都度用意して提供します。
また、お食事以外のサービスでは、機内免税品販売もエコノミークラスとひと味違います。ビジネスクラスでは、エコノミークラスよりも1人のお客様が多く機内免税品を購入する傾向にあり、沢山の商品をカートの中から探し出し、販売するという仕事もあります。
一度に高額の購入がある場合は、機内販売に慣れているCAでも実は少しドキドキしているのですよ。
大物芸能人に会える!?ビジネスクラスCAのやりがい
デビュー後も大変なことが多いビジネスクラスCAですが、ビジネスクラスCAとしての仕事はやりがいも多くあります。
エコノミークラスと異なり、ビジネスクラスでは1人のお客様と接する時間が長いため、お客様の様子をよく見て、ひとりひとりに合わせた柔軟なサービスができるのがビジネスクラスの醍醐味です。
ビジネスクラスでは著名人も多数搭乗されるので、普段テレビで見ている方々を自分が担当しサービスするという貴重な経験をすることができます。様々な方に満足していただけるサービスを追求し、お礼の言葉を貰えた時はこの上なく嬉しいです。
また、常に知識をアップデートしていくので、お料理やお酒についての知識もどんどん増えていきます。フライトを通じて得た知識は、プライベートの食事の場でも意外と役に立つものです。
誰にも聞けないCAの昇給事情
ビジネスクラスCAになるとお給料はアップするの?ぶっちゃけいくら貰えるの?と気になるところですよね。
実はANAでは、ビジネスクラスの担当になったからといって直接のお給料アップはありません。CAの等級を表す指標があり、指標に沿ってお給料が規定されているため、ビジネスクラスCAになったらすぐに等級がアップし昇給するというわけではありません。
ビジネスクラスCAとして習熟しつつ、エコノミークラスのパーサーや国内線のチーフパーサーの資格取得を経て昇給となります。
とは言ってもがっかりする必要はありません。ビジネスクラスCAになった後は半年から1年程度でそれらの資格を取得するので、ビジネスクラスCAになれば昇給はすぐそこです。
まとめ|厳しい訓練の先には、やりがい沢山のビジネスクラスCAライフ!
ビジネスクラスCAになるまでの道のり、晴れてビジネスクラスCAになった後の実際のお仕事事情はおわかりいただけましたか。
今回の記事を簡単にまとめてみました。
・ANAでは1年でビジネスクラス担当CAになれる
・訓練は厳しいけど、仲間と支え合って乗り切ろう!
・お客様に長く向き合ってより良いサービスを提供できる
・ビジネスクラス担当になったら昇給までもう少し!
ビジネスクラスCAを目指す方は、一流のサービスを提供できる自分を想像しながら、日々の乗務と厳しい訓練を乗り越えてくださいね。