憧れの職業CAの採用試験は難しいです。

その高い倍率かつ高度な質問が繰り返される採用試験に合格してもまだCAにはなれません。

CAは入社して数ヶ月間は訓練を受けます。

並大抵ではない訓練を乗り越え合格した者が見事CAの卵になることができます。グランドスタッフ、CAとして3回訓練を受けて合格することができた私が、CAになるためのリアルな訓練の様子についてご紹介しましょう。

本記事の内容

・CAのつら~い訓練内容をリアルに公開します。
・つらいCA訓練の乗り越え方・頼るもの

3分ほどおつきあいください。

Sponsored Link

CAのつら~い訓練内容・期間を公開します。

リアルに公開します。今みなさんが想像しているハードさ×3倍くらいですね。外資は強制帰国とかアリです。

訓練の期間・内容や実態

 CAの訓練は国内線・国際線・日系・外資系航空会社によって様々です。

というのも国内線はミールサービスのサービス訓練がなかったり、税関やビザの知識に関する訓練が削減されているなど内容が大きく異なります。

期間もだいたい2ヶ月〜3ヶ月みっちり訓練するパターンが一般的です。内容としては、保安訓練は8割以上を占めます。残りの2割がサービス訓練に割り当てられます。

CAの一番の責務は安全を守ることであることから厳しい保安に関する訓練を行います。残念ながら、この訓練で脱落者が出てしまうことがあります。

日系航空会社に比べ外資系はその点ではとてもシビアです。実際に私が訓練を受けた際も脱落者が25名中2名も出てしまいました。

外国での訓練だったため翌日には強制帰国という制裁が待っていました。

保安訓練とサービス訓練

 厳しい訓練といっても実際にはどのような訓練がなされているのでしょうか。

保安訓練は機内には非常用装備品といって酸素ボトルや消火器、ファーストエイドキット、AEDやライフベストなどたくさんの緊急時用の備品が搭載されています。

大型機であれば消火器だけでも10ヶ所以上に搭載されているためその場所を全て暗記したり、かなりの数の備品の操作方法をマスターしなければなりません。

また、緊急着陸や緊急着水に備えた対応方法を座学で学び、実際にモックアップと呼ばれる飛行機そっくりの模型の中で実戦練習を行います。

その他、火災や急病人発生など機内で想定される数多くの事象についての厳しい訓練を重ねます。

サービス訓練は保安訓練よりも時間は短いですが、ドリンクサービス・ミールサービスから免税品販売の知識について学び、モックアップで何度もシュミレーションします。

OJT訓練

 無事、地上での訓練を終えた後は、OJTという実際の飛行機に乗務しながらの訓練があります。

1日中先輩に監視されながらドア操作方法、離着陸時の安全確認、サービスの仕方やお客様への対応方法までチェックされます。

フライト後にはフィードバックをされますが、これも厳しい先輩に当たってしまうと何時間もお説教があることもあります。

会社ごとの決まった回数のOJTフライト訓練を終え、最後の見極めと呼ばれるテストに合格して初めて1人のCAとして乗務することが許されます。

見極めに合格できないといつまでたっても訓練生バッヂをつけて乗務しなければなりません。

毎フライトの揺れの状況、お手伝いの必要なお客様への対応、混み具合などは全く違うため一便一便臨機応変に動けるようになるまで徹底的にトレーニングされます。

つら〜いCAの訓練期間の乗り越え方

「もつべきモノは友」こんなにぴったりの状況、他にありますか♪

同期と力をあわせる

訓練は本当に辛いです。私は海外での訓練であり、厳しい訓練に輪をかけてその土地の生活や食生活に慣れることにも一苦労でした。

その中での支えになったのは同期の存在です。

訓練は膨大な量の知識をすごく早いスピードで習得しないといけないため毎日の復習が必須です。毎日何個も行われるテストに追われ、夜も寝る時間本当にないほどの生活を送ることになります。

そのため、同期と一緒にテスト勉強をしたりわからないところを確認しあったり、訓練の辛さを共有しながら励ましあったりします。

時にプリントを集める、食事を準備する、暗記カードを作るなど作業を分担したりすることで時間を有効活用することもあります。

一緒に厳しい訓練を乗り越えた同期は今でもかけがえのない存在です。

あんちょこを作る

とにかくCAの訓練で学ぶ知識は膨大です。そのため自分オリジナルのあんちょこは必須。

そうすることで、膨大な知識を整理することができ知識を積み上げやすくなります。私が心がけていたのはあんちょこを3種類に分けることです。

1冊目は保安関連、2冊目はサービスの知識関連、3冊目はOJTで学んだ知識やアナウンス、機内での具体的なサービス手順や注意点などをまとめたものにしました。

これは皆さんの好みで分ければいいと思いますが1冊のノートにどんどん書き加えていくとどこに何を書いたのかわからなくなってしまいますので注意してくださいね。

3冊目のあんちょこは小さいポケットサイズにしておくと良いでしょう。制服のポケットに忍ばせておいてアナウンスをかけたりサービス手順を確認することが最初は多くあります。

何度もシュミレーションする

 訓練のテストは座学と実技があります。

どれだけ知識を頭に叩き込んでも実技で実際にモックアップでCAとして保安・サービスの手順を体現しなければなりません。

よくあるのが、頭ではわかっているのに本番の実技試験になると頭が真っ白になって不合格になってしまう訓練生です。そうならないためにはできる限りのシュミレーションを繰り返すことに尽きると思います。

それは保安・サービスの実技試験どちらにも共通していえることだと思います。また、それに加えて機内での英会話、場合によっては中国語や韓国語会話などのシュミレーションも重ねることで、独り立ちした後のフライトがグッと楽になります。

まとめ|CAのつらい訓練期間を乗り越える方法

  • CAの訓練は座学・実技・OJTに分類され平均して2~3ヶ月間行われます。

寝る時間がないほど課題やテスト勉強に追われます。

うまくいかなかった場合採用試験に合格しても訓練で不合格になってしまうケースもあるので真剣に取り組まないといけない最初の関門です。

  • 同期と協力したり、知識を整理するためのあんちょこを作ることで、訓練の負担は軽減します。

また、シュミレーションを重ねることで気持ちに余裕もでき実技テストやOJTで、実際に頭の中の知識を体現することができます。

CAの訓練は本当に厳しいものです。しかし、高い倍率の採用試験を突破できたのだから正しい方法で諦めず真面目に取り組めば訓練試験も合格することができます。皆さんCAになられた際にはぜひ参考にしてみてくださいね。