CAさんの機内アナウンスってどんな英語なんだろう?
CAになりたいけど英語が苦手。。大丈夫かな。。。
今回はこのような疑問にお答えします。
・CAが絶対に必要な「場面別」機内アナウンスの英語表現ベスト20
・機内アナウンスができるCAの基準・グレードについてのお話
CAって英語堪能なイメージがあり、機内アナウンスの英語もスラスラできる思われがちですが、実際は英語アナウンスが苦手なCAはたくさんいます。
しかし、英語機内アナウンスの台本なるものがあるので、何度も練習しているうちに英語のフレーズを覚え、流暢な英語を披露できるようになるのです。
英語の機内アナウンスで使用頻度の高いフレーズは、実際に機内でお客様と話す際にも役立ちます。
国内航空会社2社に勤務経験がある元CAが、機内アナウンスでよく使われる便利な英語フレーズをご紹介していきます。
CAが絶対に必要な「場面別」機内アナウンスの英語表現ベスト20
「搭乗時」の機内アナウンス
-
Ladies and gentlemen
アナウンスを開始する際に必ず使われるフレーズです。飛行機のみならずクルーズやパーティーなどオフィシャルな場でアナウンスや挨拶をする際に使われています。
お客様の注目を集めるため大切な英語フレーズです。特に飛行機で流れるアナウンスは、お客様に必ず聞いてほしい「安全」に関わることが多いので、このフレーズを使うことでより注目を集める効果があります。
-
Welcome aboard
「ご搭乗ありがとうございます」という定番の英語フレーズです。Welcome aboard 〇〇Airline というように航空会社の名前や、便名があとに続きます。
機内アナウンスだけでなく、搭乗時にお客さまへ英語でのアプローチをする際によく使用します。このフレーズを使うことによって、まずは「ご搭乗ありがとうございます」という感謝を込めることができるので、話しかけられた相手も笑顔で返してくれることが多いです。
そのうえで本題に入ることができるので、会話がスムーズに成り立ちます。
-
Please make sure~
「~をご確認ください」という英語フレーズは、CAが英語で機内アナウンスをする際に何度も使います。というのも、飛行機は安全が第一なのでその点に関してお客様にたくさんのお願いをするからです。
例えば「シートベルトをしっかりとお締めかお確かめください」「荷物は前の座席の下にお入れください」等です。「Please」をつけることによって丁寧な言い方になります。
-
If there is anything we can do please let us know
「お手伝いが必要でしたらお知らせください」という英語フレーズは、機内アナウンスの最後によく使われるフレーズです。すべてのお客さまへ使える英語フレーズですが、特にお手伝いの必要なお子様連れの方やハンディキャップのあるお客さまへの案内の際に使います。
-
Please do not hesitate to call us anytime.
「必要な際はいつでもお声掛けください」という、4の英語フレーズと似ている表現です。口語ではあまり使用しない英語フレーズですが、機内アナウンスではこの言い方がよく使用されます。
「シートベルトサインが点灯した時」の機内アナウンス
-
We are passing through~
乱気流に突入し飛行機の揺れが発生した際、CAは機内アナウンスを行います。「We are passing through」のあとは、揺れの激しさによって「slight turbulence」 「severe turbulence」 といったように、揺れの程度を状況に合わせてアナウンスします。
-
Fasten your seatbelts
この英語フレーズは、機内アナウンスのみならず機内でお客さまに口頭で何度も使用します。
シートベルトサインが消えていたとしても、機内では常にシートベルトを締めることが基本であり、CAはそれを喚起しなければなりません。シートベルトを締めていないお客さまを見つけたらこの英語フレーズを使います。もちろん「Please」をつけて丁寧な言い方を心掛けています。
「Fasten」は意外と日常では使用しない英語単語なので、聞きなれない方も多いと思います。飛行機では使用頻度が非常に高いのでCAにとっては日常単語です。
-
For your safety
CAの第一優先は保安要員であるからこそ「お客さまの安全のために」という英語フレーズは機内アナウンスで登場頻度が高いです。ご存知の通り飛行機は安全のための機内ルールがたくさんありますよね。
なので、それらルールをお客さまに説明する際に便利な英語フレーズです。
-
Please remain in your seat
シートベルトサインが点灯した時や飛行機が着陸した時、お客さまの着席を促す機内アナウンスです。
「そのままお席に座ったままでいてください」という英語フレーズは、「席を立たないでください」や「席に戻ってください」という意味でも使えるので、お客さまの安全のために使える重要な英語フレーズです
-
The captain has turned on the seat belt sign
この英語フレーズは、シートベルトサインが点灯した際に使用します。乱気流の揺れは、予め予測されるもとそそうでないものの2パターンがあります。
後者の予測されない突然の揺れで、シートベルトサインが点灯することも多々あるので、CAはこの機内アナウンスを瞬時にしなければなりません。
-
Please refrain from using the lavatory
通常英語でお化粧室は「Toilet」や「Restroom」という言い方がされますよね。
ですが飛行機では「Lavatory」という単語が使われるのが一般的です。シートベルトサインが点灯した際、お客さまがお化粧室に立たないように呼び掛けるための機内アナウンスです。
「飛行情報を伝える時」の機内アナウンス
-
We expect~
天候や飛行時間、予測される揺れなどを機内アナウンスする際に使われるフレーズです。例えば飛行時間などは変化する可能性があるので、現時点での予測を込めて「expect」を使います。このフレーズはCAだけでなくパイロットも機内アナウンスで頻繁に使う英語フレーズです。
-
On behalf of ~
「〇〇に代わって」という意味のフレーズです。「乗務員一同に代わりお礼申し上げます」というようなあいさつの時によく使用されます。
特にこのフレーズは、チーフCAやパイロットの機内アナウンスで頻繁に登場します。機内アナウンスだけでなく、お客さまとのやりとりでお礼やお詫びを伝える際に使えるフレーズとして重宝します。
「着陸前」の機内アナウンス
-
In preparation for landing
着陸前に予めお客さまへ準備していただきたいことをお伝えするための英語フレーズです。例えばお化粧室の使用や荷物の整理を早めにしていただき、着陸前の安全確認に備えるためです。
「landing」の部分を「departure」に変えることで、着陸だけでなく離陸の際にも使えます。
「着陸時」の機内アナウンス
-
Looking forward to seeing you again
機内アナウンスの定番中の定番フレーズで、飛行機が目的地に着陸した際の機内アナウンスでよく使われます。
「またお会いできるのを楽しみにしています」という英語フレーズですが、降機時お客さまにこのフレーズをスマートに使えると良い印象が残せます。ちなみにこのフレーズは丁寧な表現なので、友人同士の会話では使われない英語フレーズです。
-
We wish you a pleasant stay here in 〇〇
こちらも同じく飛行機が到着したあとの機内アナウンスで使われる英語フレーズです。
〇〇の部分を到着地に合わせて変えていきます。実は筆者、到着地と出発地を間違って反対にアナウンスしてしまい、機内がざわざわしたという失敗経験があります。意外に多いCAのやりがちなミスです…
-
We would like to~
「Want」の丁寧な言い方で、搭乗のお礼を伝える際やなにかお客さまへお願いをするための英語フレーズです。CAは常に丁寧な言葉を選んでお客さまとの会話をしていますが、それはもちろん英語であっても同じです。機内アナウンスではこのように丁寧な表現の英語フレーズが多々使われています。
-
Once again
大事なことを繰り返す際に使用する機内アナウンスの英語フレーズです。搭乗してくれたお礼を重ねて言う場合に使用します。この英語フレーズを使用することによって、機内アナウンスの締まりが良くなる気がするというCAも多いです。
-
We appreciate~
感謝を述べる際に使用されるこの英語フレーズは、「Thank you」と併用して使われることが多いです。単純に何度も「Thank you」を使うのではプロフェッショナル感に欠ける為、この英語フレーズを使うことによってしっかりとした印象を与えることができます。
-
Thank you for ~
特に搭乗、降機時によく使われる英語フレーズです。for のあとにくる単語を状況に合わせて変えることによって、さまざまな場面で使用できます。ただ「Thank you」というだけでなく、具体的になにに感謝をしているのか付け加えることによって、より相手にも感謝が伝わりやすいです。
機内アナウンスができるCAの基準・グレードって?
機内アナウンスにはグレードがあります!
機内にいるCAが全員アナウンスをできるわけではありません。
機内アナウンスでは、どの部分を誰が担当するかは予め決められています。なぜなら機内アナウンスは安全に関することが多いので、お客さまにしっかり理解してもらうため、必要グレードを持ったCAしたのみアナウンスが可能なのです。
社内基準で決められるグレードを獲得するため、CAは日々機内アナウンスの練習に励んでいます。機内アナウンスクリニックと呼ばれる、社内でアナウンスの練習講座が開講されていたりします。
ちなみにアナウンスのグレードは英語と日本語で分かれており、両方のグレードが必要基準に達しないと機内アナウンスをすることはできません。
なので、どんなに日本語のアナウンスが上手でも、英語の発音が悪いと基準はクリアできないのです…。
まとめ|CAさんの機内アナウンス【場面別】
機内アナウンスは意外と同じような英語フレーズを場面別に使いまわすことができます。
CAは機内アナウンスを何度も行っているうちにこのような英語フレーズを自然と覚え、お客さまとの会話の中にも取り入れています。
ご紹介したCAが絶対に必要な「場面別」機内アナウンスの英語表現ベスト20は、機内以外のさまざまな場面で便利な英語フレーズなので、覚えておくと役に立つかもしれません。
また、機内アナウンスを行えるCAは社内基準のグレードを獲得した限られたCAのみです。次回飛行機に乗る際は、CAの行う機内アナウンスに注目してみてくださいね。